寺内タケシさん
イギリスの「ビートルズ」に影響を受けた、「ブルーコメッツ」「タイガーズ」「スパイダーズ」等々、ボーカルとエレキギターを中心としたバンド、今俗に言うロックバンド原点であります「グループサウンズ」が席捲した昭和40年代前半の日本の音楽界にあって高校生であった私は、演奏を中心としたエレキバンド、例えば「ベンチャーズ」のようなエレキサウンドに興味を持つようになりました。
そしてある日「プラチナゴールデンショー」と言うテレビ音楽番組の中で、突然エレキギターでベートーベンの交響曲第五番運命の第一楽章を巧にアレンジした、「レッツゴー運命」を今で言う超速弾で演奏した「寺内タケシとバニーズ」に魅せられ、それ以降40数年に亘って私のギターヒーロー「寺内タケシ」さん、そして「寺内タケシになれない男」のページです。
かく言う私は、昭和25年生まれの60代のおやじです。
今の若い方は「寺内タケシ」さんを知らない方もいらっしゃると思いますので、最初にプロフィールを紹介させて頂きます。
寺内タケシさんは、茨城県土浦市で1939年にお生まれになり、5歳の時からギターを始められ、又ご自身でエレキギターを開発された経緯もあり、我々世代では「エレキの神様」と呼ばれるエレキギターの演奏家であり、エレキギターを志す人であれば一度はその名前を聞いたことの有る方だと思っています。
今までにレコーディングした曲数は、音楽のジャンルを問わず七千曲、八千曲とも言われ、レコード・CD・テープ等の発売枚数は、恐らく日本一と私は思っています。代表曲は、ベートーベンの「運命」、青森県民謡「津軽じょんから節」でそのアルバムは、それぞれレコード大賞編曲賞・企画賞を受賞されています。
また今では考えられない事ですが、昭和40年代前半に起きた社会現象、いわゆる高校生に対する「エレキギター禁止令」に敢然と立ち向かい、高校の芸術鑑賞に「ハイスクールコンサート」を提唱され、現在その演奏回数は、千六百校以上になっています。更に昭和40年代後半には、ロシアの白血病の少女の呼びかけで、当時国交の無かったソビエトに赤字覚悟の演奏活動も実施されました。
尚、海外演奏活動は、現在四十数カ国に及んでいます。
このような功績が評価され、緑綬褒章、文部科学大臣特別賞、茨城県特別功労賞等、数々の賞も受賞され、現在の「寺内タケシ」さんのコンサートは、「厚生労働省児童文化財」に位置付けされております。そしてステージでご自身が歌われる「青春へのメッセージ」の中では、「能書きを言う前にまずは行動してみろ!」と言うことを例えた「ギターは弾かなきゃ音が出ない」の名言を必ず語られます。そして平成25年現在、74歳の今もご自身のバンド「寺内タケシとブルージーンズ」を率いて年間100回近いコンサートを行い活躍し続けられています。
私は当時も今も、寺内さんの音楽をコピーしながら、基本的に土曜日を除く休日には、ギターの練習をしていますが、機会があれば寺内さんを長野にお呼びし、私個人の主催でコンサートを行い、出来るだけ多くの若い人々に寺内さんの音楽聞いてもらい、何かを感じ取ってもらいたいと日頃考える様になりました。
そして平成19年暮れの読売ホールでのコンサートの際、私がその年発症した「心房細動」を寺内さんは手術で克服された事を話題にした時、「私が名医を紹介します。私と一緒に病院へ行きましょう。」との一言でご本人がいつもおっしゃっている「困っている人がいれば助ける。」とはこの事だなと感慨を新たにし、当社の会社設立55周年にあたる、平成20年に当社の記念コンサートと言う形で実現しようと思いお話したところ、快く引き受けていただき、平成20年6月6日、市内のホールで当社職員関係者350人、一般招待の方々合わせ600人の聴衆の前で、私が夢見ていた「寺内タケシとブルージーンズ」のコンサートを開催する事が出来、一生忘れられない一日となりました。
会社休日の日に限り、関東甲信越で開催されるコンサートに年平均10回程参加しています。幸いコンサートで知り合ったファンの方と、コンサート前に楽屋で寺内さんと歓談する事を許されており、その折語られる寺内さんの人生観・音楽観等をお聞きするにつけ、新たな感動と勇気を頂いております。又バンドメンバーの方々も気軽に声を掛けていただき、リハーサルも片隅で見さしていただいています。
これからも仕事に趣味に「ギターは弾かなきゃ音が出ない!」をモットーに、そして自分の人生を振り返った時、「幸せは思い出の中にある。」を体現できる様、精進して行きます。
「午後の紅茶」と言うとキリンの飲料水を思い浮かべる方も多いと思いますが、休日の午後のひと時、参加者の「表芸」「隠し芸」を披露する場としての位置付けで行っている「大人の学芸会」です。
過去に4回開催し、参加者は、多いときは60名を数える事もありました。メインは、寺内サウンドを演奏する私のバンドですが、カラオケ、ピアノ演奏、ギター独奏等等、大勢の方々が交代でステージに立つ場を提供してきました。
基本的には全て手作り、ステージ・照明・音響・客席・軽食・飲み物とその都度趣向を凝らし「皆でワイガヤ」がこれはこれでまた楽しいのです。
そして「全員参加」を標榜しておりますので、空クジなしの抽選会で1回はステージへ足を運んでもらう趣向も取り入れたりしました。
平成26年は、更にパワーアップした「午後の紅茶の会」を開催する予定です。
平成26年4月7日 岩野 仁